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相続した共有名義のマンション売却で所有権移転登記などの手続き方法や注意点

親が所有していたマンションを相続で承継した場合、そのマンションを自分で使うのであれば問題ないのですが、自分はすでに遠隔地で家庭を築いているとか、仕事の関係で実家には戻れないという事情がある場合は速やかに売却してしまうのがお勧めです。

 

不動産の中でもマンションなどの家屋は使わなくても経年劣化でどんどん価値が下がってしまいますし、人が住まなくなった物件はその劣化が激しくなるものです。

 

ただし相続で入手した不動産というのは自分で購入した物件とは事情が異なり、相続物件特有の売却手続きが必要になります。

 

今回はマンションを相続で承継した場合の売却手続きについて紹介していきます。

 

 

相続人間で相続財産の取り分の合意を取っておく

 

相続では相続財産の承継が行われますが、相続財産は現預金の他にも不動産だけでなく車や証券、家財道具など動産類も多く含まれます。

 

遺言書の有無など事情により対応は異なりますが、基本的には相続人全員で相続財産全体の取り分を確認しなければなりません。

 

場合によっては協議が必要になることもあります。

 

現預金は長男に、不動産は二男になどとする分割方法もありますが、特に不動産の取り分には注意が必要です。

 

遺言書にも書かれることがありますが、「マンションは長男と次男の共有とする。持分は等分とする」などとすると、これはマンションの共有状態というものになります。

 

共有状態はあまりお勧めできるものではないので、できれば誰かの単独所有としたいところですが、別に違法ではないので可能ではあります。

 

とにかく、そのマンションの所有権を誰が持つのかということを相続人間で合意形成する必要があります。

 

実際には「遺産分割協議書」という形で合意内容を書面にしておくのが普通で、これは後からの話の蒸し返しを防いだり、法務局での登記の際に必要になったりするものです。

 

相続人間の取り分は当事者の話し合いで決着がつきますが、それ以外の第三者に対して権利を主張するには「登記」という作業が必要になり、これを法務局で行うことになります。

 

 

相続を原因とする所有権移転登記

 

この所有権移転登記をしておかないと、将来的に自身のマンションに対する権利が危うくなる恐れがあるので必ずしておきましょう。

 

ただ法律上はいつまでにしなければならないといった期限が無いので、面倒だという理由で先延ばしにしてしまう方が意外と多いのです。

 

面倒でも必ず登記はしておくようにしましょう。

 

自分一人がマンションの所有権利者になる場合は比較的楽ですが、複数人が所有権を共有している場合はそれぞれが協力し合って登記手続きを行う必要があるので、連絡を取り合って進めて下さい。

 

所有権の移転登記には売買を原因とするものと相続を原因とするものがありますが、相続を原因とする場合は登録免許税の税率が下がり税負担が下がります。

 

登録免許税は登記を行う際の手数料のようなもので税金の一種です。

 

税額はその物件の固定資産税評価額が基礎になり、その価額に1000分の4の税率を適用して税額が算出されます。

 

そのため基礎となる価額を示すために固定資産税評価額証明書の提出が求められます。

 

相続を原因とする所有権移転登記は「相続登記」などと呼ばれることもありますが、どちらも同じ手続きを意味します。

 

 

マンション売却と分配

 

所有権の移転登記が済んだ後は不動産業者に売却の仲介を依頼します。

 

このときもしマンションが共有状態であれば、その所有者全員の同意がなければ不動産は売却できないので、売買契約書などには所有権を持つ者全員が署名押印する必要があります。

 

この点、不動産を共有するリスクが顕在化することがあるので注意します。

 

すなわち、共有権者の誰か一人でも売却に反対すれば、その物件は売ることができないということです。

 

例え持分の99%権利者が売却したくてもです。つまり売却には持ち分比率に関わらず、全持分権利者が同意する必要があります。

 

もし反対者がいる場合は売却代金の取り分を増やすなど説得工作が必要になります。

 

そのような工夫が要らない場合は売却後に権利の持ち分比率に従って売却代金を分配します。

 

 

売却益が出れば確定申告が必要

 

相続したマンションであっても自分に所有権を移転した物件を売るわけですから、利益が出れば確定申告が必要になります。

 

相続物件の場合は必要経費として売却代金から差し引くことができる取得費や取得日を被相続人から引き継ぐことができるので長期譲渡所得として低い税率を適用しやすいメリットがあります。

 

取得費については被相続人がそのマンションを取得するのに要した購入費用や不動産業者への手数料の支払い金額を示す契約書や領収書を探してください。

 

もし見つからない場合は概算取得費として売却金額の5%を取得費として使用することもできますが、計算上不利になることが多いので可能性のある箇所を念入りに探してみることをお勧めします。

 

>>マンション売却後の確定申告について

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