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マンション売却の退去時に大家は修繕積立金は清算してくれるのか?

今まで住んでいたマンションを売ることになったが、今まで払った修繕積立金の扱いはどうなるのか?

 

気になる方も多いと思います。

 

マンションは一戸建ての家屋と違って一つの大きな建物に個別に区分された小さな住居が何戸も入っている状態です。

 

こういった建物を区分所有建物といいます。

 

土地付き一戸建ての家を買った場合その人は一国一城の主として完全に自由な生活空間を手に入れることになるので他人との煩わしい繋がりはありません(お隣さんとは仲良くしなければいけませんが)。

 

しかし区分所有の建物の場合そうはいきません。

 

自分が所有する区域を占有部分といいますが、この空間に関しては確かに所有者として自由に利用することができます。

 

しかし共用の廊下やエレベータ(共用部分といいます)などは自分だけでなく他の区分所有者も一緒に利用しますから、共用部分も含めた建物全体は全区分所有者が力を合わせて維持管理していかなければなりません。

 

多くの他人同士が結束する必要があるのでそのためのルールが必要になりますが、それがマンションの管理規約というものになります。

 

その管理規約の中で定められるのが修繕積立金です。

 

 

マンションの修繕積立金とは?

 

冒頭で述べたマンション全体の維持管理の為に毎月少しずつ、全区分所有者が積み立てていく資金を修繕積立金といいます。

 

建物は経年劣化で必ず劣化しますし、風水害などの自然現象によってダメージを負うこともあるでしょう。

 

鉄筋コンクリートなど堅牢な建物でも10〜15年も経てばどこかしら痛みが出てくるものです。

 

その際には修繕するための費用が必要になりますが、建物が大きい分その費用も大きくなります。

 

数十万円〜数百万円、場合によってはもっと必要になることもあるので、その時に一括で資金を捻出するのは住民の負担が大きくなります。

 

そこでその時の為に事前に少しずつ積み立てていく必要がでてきます。

 

マンションには管理組合という組織があり、この管理組合が修繕積立金を住民から徴収し、組合財産としてプールし、修繕が必要になる時に備えます。

 

この点、例えば一戸建ての家主が将来の家の修繕に備えて少しずつ銀行の預金として積み立てていくのとは異なり、マンションの場合は区分所有者から管理組合への財産移転であることを覚えておきましょう。

 

一戸建ての家主の場合はあくまで預金も自分の物ですが、マンションの場合は他人(管理組合)のものになるわけです。

 

ここで、そのマンションを売ることになった場合に問題が生じます。

 

これまで積み立ててきた修繕積立金は清算してもらえるのでしょうか?

 

 

修繕積立金は返還してもらえない

 

マンションの売却時にその区分所有者が積み立ててきた資金を精算して返還してもらえればありがたいですが、残念ながらそれはできません。

 

冒頭で述べたマンションの管理規約には売却することになっても修繕積立金の返還はしないという取り決めが書かれているはずです。

 

なぜかというと、マンションの全体の修繕のためには大きな資金が必要になるので、その資金を確実に確保しておかなければ建物全体としての財産価値を維持できません。

 

個人の事情でいちいち返還していては修繕が必要になった時に対処できずに建物の価値を滅してしまうかもしれません。

 

国内の全てのマンションでこのようなことが起きては日本の不動産価値が激減してしまいます。

 

ですから個人の売却という事情よりもマンションの建物の維持管理の方を優先させるため、修繕積立金は積み立てる段階でその区分所有者から管理組合へ確実に移転させる方法を取っているのです。

 

マンションなど区分所有建物については国も区分所有法という法律を作って、この中にも修繕積立金について定めが作られています。

 

これによるとマンションの売却に伴い、もし区分所有者が修繕積立金を滞納した場合はその不足分を新たな購入者に負担させることができるということいなっているのです。

 

滞納額の大小にもよりますが、大きな額であれば買い手も敬遠してしまうでしょう。それも売り手となる区分所有者の自業自得ですね。

 

買い手候補として注意しなければならないのは、必ずその物件について修繕積立金などの滞納が無いかどうかを調べる必要があるということです。

 

マンションの価格には滞納の有無も考慮された価格提示となるのが普通ですが、これとは別にしっかりと確認が必要です。

 

売買を仲介する不動産業者によく確認を取り、売買契約の際にも滞納が無いことを条項に入れるようにしましょう。

 

もし後から滞納が見つかった場合には売り手にその分を請求できるような条項があればより安心です。

 

物件の価格が安い場合は「何か理由があるのでは?」と勘繰ってみる必要がありますし、相場とそう違わない値段であっても必ずしも滞納が無いとは限りません。

 

ですから別途確認しておく必要があります。

 

マンションの建て替えなどのために管理組合が解散することがありますが、この場合は修繕積立金は規約に則って区分所有者に返還されます。

 

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